NASAが見た250万光年の彼方をガラスに
幼少の頃より夜釣りをしながら空を眺めることが好きだった末吉。宇宙には無数の銀河があり、一つひとつの星にさまざまな色や表情があることを知ります。世間を賑わせたハレー彗星の接近にヒントを得て、ガラスで流星群を再現しようと決心しました。
彗星の核の部分を作ろうと、黒ガラスに金箔を入れて加熱を試みると、金箔は燃えて無くなってしまいます。温度や時間を変えながら試行錯誤を重ねるうちに、銀箔なら粒のようにガラスの表面にとどまることが分かってきました。
ひとつ一つ異なる銀箔の粒が、うまく青色に窯変し、夜空を彩るさまざまな星に見立てることが出来ます。こうして末吉が思い描く琉球柄「銀河」が誕生しました。
星に見立てた気泡が空から降り注ぐ「コスモグラス」
宇宙という壮大なテーマを追い求める末吉が、ここ10年ほど取り組んでいるのが、地上から見える夜空をイメージした「コスモ」
意図的に作られた大小さまざまな気泡を使い分け、星に見立てて表情をガラスにつけています
目を凝らしてコスモグラスを眺めていると、まるで夜空の星のように泡が浮き出てくる不思議な琉球ガラス作品。重なり合った気泡から光が透過するため、ライティングによって星が瞬くかのような夜空が楽しめます。
2020年11月に、卓越した技能者「現代の名工」として表彰された末吉清吉の生み出す「宇宙」をテーマにした「琉球ガラス」は特別な方へのプレゼントにおススメです
