グラスのヒビで変化を楽しむ
北海道富良野のダイアモンドダストをイメージした手造りグラス「うちひびガラス」
自然現象のダイアモンドダストのようにキラキラと光を反射する秘密は細かく入った無数のヒビ。
耐熱性ですが、なんと熱湯を入れるとその熱でヒビが増えていきます。
その秘密は三層構造ガラスの真ん中の層に膨張係数の大きな異質のガラスを挟み込み「うちひび状態」を作り上げるのです。
琉球ガラスのように一般的なヒビを入れたガラス製法は、アイスクラッシュ製法というやり方で、耐熱性はありません。
耐熱性の高いガラスで挟むことによって、繊細なヒビが使い込むうちに増えてガラスの景色が変わっていく「成長するグラス」です。
富良野の四季を表現する「うちひびガラス」
作者の河野さんは北海道富良野で工房「グラスフォレストIN富良野」にて吹きガラスの制作活動をされています。
極寒の地富良野で空気が輝くダイアモンドダスト。
この北国の光を閉じ込めた、神秘の輝きのこのグラスは2008年の北海道洞爺湖サミットで各国首脳にお土産として贈られたそうです。
真っ白に凍てつく冬を表した人気のカラー「クリア」、やがて雪が溶け緑に染まる春の「グリーン」、花のカーペットに包まれる「ピンク」、紫色のラベンダーを包む風薫る夏空の「ブルー」、丘陵が黄金色に染まる秋の「オレンジ」
北海道の四季を作者の河野さんはガラスに表現しています。
幸運の音に耳を澄ますひとときがおススメ
平均3年から5年の年月をかけて、ゆっくりとヒビが増え続ける・・・少しづつ変化をしていく様が面白いです。
お湯を注ぐと「ピキピキ」割れるのではなく、たまに「ピンッツ」という微かな音を伴います。
これを聞くとグラスが「成長する幸せ」を感じます。一定期間でヒビの成長は止まるため、ヒビが増えることで割れることはありませんので安心してください。
私は夕食時にまず冷たいビールを注いで楽しみ、その後に焼酎のお湯割りを同じグラスで呑んでいます。
6回に1回くらいの割合で「ピンッツ」という音を聞くと「ニンマリ」してしまいます。
ひび割れが年々増えていく様子が、「日々(ひび)成長する」という言葉に繋がりますので、ペアで結婚祝いや新築祝いなどにもおススメですよ。