京の二人の匠による技の共演
振袖や留袖など着物の柄を作る技術は様々ありますが、その中でも「型染」という染色技法と、その型を彫る職人さん2人のコラボレーションでこのお財布の柄は生み出されました。
友禅彫刻による染柄の原版づくり
京友禅を染めるために使う「型紙」を彫る専属型彫として京都で創業した西村友禅彫刻店。現在職人として工房を営む西村さんが小刀を使用して「錐彫り」という技で、原版となる伊勢和紙に一つ一つ丁寧に柄を彫っていきます。
こちらが最終的に出来上がった原版です。柄名は細かい四角がびっしりと並んだ「小紋縞」です。
きもの誂え職人による革の型染め
原版を元に、次は財布用の革に型染を施す工程です。
京都の誂え呉服業「寺井商店」の寺井昭人が、型染めという染色技法を用いて、日本の伝統的な和柄を1枚1枚手作業で染めていきます。
染め上がった革がこちらです。大きさの異なる小さな四角が縞模様を成しています。
型彫り職人の西村さんの手彫りの風合いのある素朴な四角が、寺井さんの染色技術で牛革の上に緻密に染柄となりました。
sugata「二つ折り財布 収める納まる」
かさばりにくさと実用的な収納量を両立する、シンプルで丈夫な設計が高く評価され2020年度グッドデザイン賞を受賞した革小物ブランドsugataの薄型財布。
素材の耐久性を活かすため、ポケットの中で擦り切れやすい中央の折り曲げ部分は、あらかじめ縫い目を入れない工夫をしています。一般的な財布にくらべて、少ない縫製で仕立てることが特徴です。長くご使用いただくことを想定した、簡素で丈夫な設計です。
和を感じるこだわりの4つの染め色
ナチュラルで上質な国産牛革に、4色の特別な染料で柄を染め上げました。
鉄紺(てつこん)・・・わずかに緑味を帯びた濃い青色
赤銅色(しゃくどういろ)・・・金属の赤銅のような落ち着いた赤色
浅黄色(あさぎいろ)・・・ごく薄い透明感のある藍色
鬱金色(うこんいろ)・・・暖かみのある少し赤みがかった黄色
京都職人の匠の技が光る、こだわりの逸品革財布です